vol.15 Theater on Ice 2006 ①

COLUMN

2022.06.21

コラム

フィギュアスケート

テーマ:

vol.15 Theater on Ice 2006 ①

Dreams on Iceが日本スケート連盟の後援により2004年から日本代表エキシビションとしてスタート出来ましたが、私としては、自ら立ち上げたFantasy on Iceが途切れてしまい、どうしてもアイスショーをまた手掛けたいと思っていました。
国立代々木競技場もスケートリンクでの営業がなくなってしまい、スケートリンク製作の経費がかかるようになり、それならスケートリンクを製作してでも別のどこかふさわしい場所はないか考えていたところ、ある場所を思いつきました。

“有明コロシアム”実は私はこの会場の完成後のオープニングイベントに関係していました。(もちろんテニスのイベントです)したがって、この会場がテニスの殿堂であり聖地であると理解していましたので借用は不可能だと思っていましたが、調査すると他のイベントにも借用の実績がある事がわかりました。
もちろん、スケートリンクを作らせてほしいと申し出ても会場側が何と言うかわかりませんが、ともかく会場の空き状況を尋ねてみようと思い、有明コロシアムに行ってみる事にしました。2005年3月頃の事と記憶しています。

6月のDreams on Iceが終わった後の8月か9月に開催できたらと思いながら、当時既に屋根のあるドームになっていましたが、冷房設備は大丈夫なのだろうかと考えていました。
ところが、夏の時期はテニスシーズンでもあり会場の空きはありませんでした。
ましてスケートリンクの製作を考えると、月曜から翌週月曜までの8日間を借用しなければなりません。(リンク製作~リハーサル~土日で開催~月曜日撤去)諦めて、10月以降の月毎の会場の借用リストを見せていただきました。
10月、11月、12月、2006年1月になり、もうダメだなと思い2月のページを見ると、最終週から次ページの3月第1週までが8日間空いていました。この時期はトリノオリンピックもありますし無理だろうと思いましたが、調べてみるとちょうどオリンピックの翌週だとわかり、可能性は全くないわけではないと仮の予約だけはしました。

会場側も設営に日数がかかる事からテニス以外のスポーツだと理解しており、既に全面に床を張るバスケットボールやリング設営のプロレスまで開催しているので驚かれる事もないと思い、“フィギュアスケート”と言ったところ、「ここにスケートリンクなんて作れるんですか!?」と驚嘆していましたが、興味はありそうで、ほかの予約申請があるまでは仮で押さえておいていただく事になりました。

幸い時期的に予約が入らず、半年ほどが何もなく過ぎていき、9月頃、いよいよ開催するかしないかの決断をしなければならない時期となりました。
CIC、産経新聞社、そしてフジテレビも付いていただき、電通のスポンサーセールスで興味のあるスポンサーも見つかりました。
そうなると、いよいよ後戻りが難しくなり、トリノオリンピックの翌週とはいえ、フィギュアスケートがどれだけ盛り上がるかも予想が出来ず、大変大きなリスクを背負う事になります。それでも誰もやった事のないところでやってみたい!それが最終的な決断でした。