vol.14 Medalist on Ice 3

COLUMN

2022.06.20

コラム

フィギュアスケート

テーマ:

vol.14 Medalist on Ice 3

2006年のオリンピックイヤーのシーズンが終了し、この年のシーズンオフは、荒川静香さんのトリノオリンピック金メダル獲得によりフィギュアスケートの注目度が高まったことで、アイスショーも数多く開催されました。そんな中、第3回目を迎えたドリームオンアイスは、そのシーズンに活躍した日本代表選手を中心にシーズンオフに開催し、アイスショーとは違うエキシビションとして確立しました。

メダリストオンアイスはシーズン真っ只中で、しかも全日本選手権直後に世界選手権などの代表や、前年のオリンピックイヤーではオリンピック代表決定もあり、注目度も高い中での開催でした。そのシーズンの代表選手を中心にした日本で最高の大会で選ばれた代表やメダリストのエキシビションとして、このメダリストオンアイスをショー的ではなく格式の高い内容にしたい。そのためにはどうしたらよいか?

実は昔から何人かのトップ選手からリクエストされていました。「フルオーケストラの演奏の中で滑ってみたい」と。

全日本選手権の会場はこの年名古屋のレインボーアイスアリーナ(当時)でしたが、同会場ではフルオーケストラのスペースはなく、飛び込み台のスペースはプールの状態で、プールの上まで足場を組んでステージを作るのは大変な工事になってしまう・・・・・・。そこで思いついたのが大阪のなみはやドームでした。なみはやドームは飛び込み台のプールのスペースも小さなスケートリンクにしていて、その状態からなら大ステージを作れる!こうしてメダリストオンアイスは、エキシビションとして日本で初めて金聖響指揮による京都市交響楽団のフルオーケストラとのコラボレーションが実現しました。

大トリのゲストスケーターとして荒川静香さんの出演をお願いして、金メダル獲得の曲、トゥランドットの“誰も寝てはならぬ”を披露していただき、最後は、年末でもあり100人近い京都市民合唱団によるベートーベンの定番“第九”で締めくくり、こうしてメダリストオンアイスの新たな一歩がスタートしました。